さて、リクなんてないので自分の好きなように書いてみますか。
その前にリリマジ5の本文公開の続きでもして場を繋いでおきます。
とりあえず時間ないのでこのへんで。
「ただいまー」
夕刻、帰宅を知らせる合図とともに、この家の主であるフェイトが帰ってきた。いつものように六課の制服に身を包み、いつもと同じ笑顔で帰ってくる。
「おかえり、フェイト」
帰宅の合図を耳にすると、アルフは夕飯の支度を一時中断して玄関までフェイトを迎えにいった。
アルフも日頃同様にフェイトの帰りを迎える。この主の笑顔の為に自分はいるのだと実感できる瞬間でもあり、アルフはフェイトの帰りを玄関まで迎えにいくのが好きだった。
「あーいい匂い、お腹すいちゃったよ」
キッチンから漂う香りに反応したフェイトは、お腹をさすりながら微笑んだ。
「今日はアルフが夕飯の支度を?」
家に他の者がいないことに気がついたのか、フェイトは部屋の中を見回した。
「そうさ、エイミィ達は今日は出かけてる」
アルフもフェイトの後に続いてキッチンへと戻る。
「だから、今日はあたしが腕によりをかけまくっちゃうよ」
アルフは腕をまくってぐるぐると回してみせた。
「期待してるよ」
はは、と笑って「着替えてくるから」と言い残し自室へとフェイトは向かった。
アルフはそのままキッチンへと向かい、中断していた料理を再開する。
「「いただきまーす」」
二人揃っての夕食。いや、久しぶりの二人だけの食卓と言ったほうが正しいかもしれない。
いつもはエイミィ、クロノ、リンディ、カレル、リエラ達がいて、賑やかな夕食であった。
それに比べると、些か静かな夕飯ということになる。だが、決して寂しいというわけではない。むしろ久しぶりにフェイトと二人きりで食卓を囲むことにアルフは嬉しさを感じていた。
「前から私が保護責任者として面倒を看てた子達いるじゃない?」
そういえばさ、とフェイトが話を持ち出した。
「ああ、エリオとキャロのことだろ」
アルフはもちろん知っていた。何しろフェイトと一緒に二人が小さい頃からよく共に過ごしてきたのだ。まあ、今も小さいには変わりないのだが。
「ちびっ子達がどうかしたのか?」
アルフはエリオとキャロのことをこう表現する。自分も小さいくせに何を言っているのだか。アルフの場合は子犬形態をあえて取っているから別問題かもしれないが。
「今日あの子達の初顔合わせだったんだ」
「おお、そうだったのか」
エリオとキャロの二人はフェイトに引き取られた時期も異なり、また今まで引き合わせられることなく管理局入りまで話が進んだ。お互いの話は多少は聞かされていたが、実際に会うことはなかったのだ。これは、フェイトが二人の出自を考慮した上であえてそうしたとも言える。
「でも別に何の問題もなかったんだろ?」
「うん、そうなんだ。至って順調、問題なし」
心配する程のことではなかったのだろう。話すフェイトの表情もどこか穏やかだ。
「最初からそんなに心配じゃなかったんだ。問題なのはタイミング。上手い具合に合わせてあげないとお互い遠慮し合うんじゃないかなってちょっと思ってた程度」
「だろうなー、あの二人がお互いに反りが合わなくて、喧嘩なんてするような性格じゃないしな」
アルフも気軽に答えた。
アルフもエリオとキャロのことはよく知っている。もちろん二人ともよい子だということを。
経歴が多少特殊であったとしてもそれは本人達に非があるわけではないのだ。ただ、生まれ育った環境が恵まれてなかったのだ。
「この調子で皆とも打ち解けてくれそうか?」
「うん、きっと他の隊の人達とも上手くやっていけそう」
本当に嬉しそうにフェイトは言った。
ここ最近のフェイトは二人のことばかりを話題に出す。しかもいつだって幸せそうな顔で話すのだ。聞かされている方が照れてしまうくらいの溺愛っぷりだ。
「フェイト、今幸せでしょ?」
「もちろん、最高だよ」
少しからかうつもりで聞いたつもりが、そんなアルフの気も知らないで、フェイトは満面の笑顔で答えた。
それはそれは幸せそうな表情で。
見てる方が嫉妬してしまうくらいに。
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